VISIT連載企画 医療人。第二回|訪問看護ステーションの転職&見学 求人情報サイト「VISIT」VISIT連載企画 医療人。第二回

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どうもこんにちわ、VISITの甲斐です。
いよいよ東京でも緊急事態宣言が解消されましたね。
時短勤務やテレワークなど、今までの働き方を大きく変えるような常識にも少しずつ慣れ、社会に関わる多くの人の生活スタイルが変わっていく様子に期待と不安半々といった気持ちで日々を過ごしております。

今回の外出自粛、いわゆるSTAYHOMEを通じて多くの方が長時間自宅で過ごすことのメリット・デメリットに改めて気づかされたかと思います。

延々と自宅で過ごすという事は、若い人でもそれなりにストレスがたまりますよね。
自宅で日々を過ごす高齢者や病気をお持ちの方にとってもそれは同様です。
そんな方々の生活を支える訪問看護、少し興味が出てきませんか。

訪問看護って言葉は知ってるけど、病院で診てもらう事と何が違うの?

今回はそんなテーマをお届けできればと思います。
執筆は前回の「医療人。」に続き看護師の太田さん(仮名)にお願いしています。

これから訪問看護の導入を検討している方、訪問看護で働いてみようかなと考えている方など、必見です。

それではどうぞ。
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インタビュアー

ライター 甲斐 博之
大学卒業後、食品会社で勤務し、知人の紹介により訪問看護ステーション、在宅医療のクリニックを運営する法人に入社。看護師を中心とした医療介護職の人材紹介業務の立ち上げに関わり、同時に法人の採用や広報を担当する。訪問看護との関りが多く、その中で患者さま、看護師それぞれの立場でお役に立てないかと思い訪問看護ステーションの求人に特化した「VISIT」を立ち上げる。

インタビュアー

執筆者 訪問看護ステーション管理者 太田(仮名)
東京都内で訪問看護ステーションの管理者を行っています。現在は訪問看護を中心に、自身の経験などを通じて多くの従事者や、医療介護の現場を知らない人たちにも情報や思いを届けたいと思い執筆活動などを行っています。
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病院でのケアと訪問看護の違いについて

皆さんこんにちは、看護師の太田(仮名)です。
VISITでのコラム連載も3回目となりますが、ご好評の声も届き始めているとのことでうれしく思っています。

さて、今回は「病院での看護師のケアと訪問看護でのケアの違いについて」書かせていただこうと思います。

病院で働いている看護師さんが訪問看護をはじめる際に、自宅でのケアのイメージに不安を持っている方もいると思います。
「病棟看護師として経験豊富なら困ることはないかな?」「病院のようなケアはできないのかな」と、漠然とした不安がある方に少しでもイメージを持っていただけるように病院と在宅の違いについてお話をさせて頂きます。

病棟看護師と訪問看護師で異なる役割

一見すると、働く場所が変わるだけじゃないの?と思われがちな病棟看護師と訪問看護師ですが、実は働く場所以外にも意識や役割の違いが多くあるんです。
下の図を見ながら、どのような違いがあるのか比較してみましょう。
ケアに対するキーワード 病棟看護師 訪問看護師
ケアを実施する場所 病院(病棟) 居宅
その方の暮らしの中におじゃまするという意識が重要です。環境はさまざま。
患者の状況把握 病気・治療
いかに病気を治すために支援するかがケアの目的です。
生活・病気との共存
まずは生活があって、その後に病気がついてきます。いかに病気と上手く付き合うかを支援します。
食事摂取状況の把握 食事の内容や、召し上がった量、食べ残した量・物などはその場でわかります。 お食事を召し上がったかどうかを確認しても「はい/いいえ」という回答しか返ってきません。(返ってこない場合もあります。)
何をどの程度召し上がったのか、どうして召し上がれなかったのかなどを如何に把握するかが重要です。
排泄の状況の把握 万一記録を忘れても日々の状況をその場で確認することが可能です。 訪問は重篤な場合を除いては週1~2回が標準的です。前回訪問からの排泄の状況をきちんと把握するにはどうすれば良いかが重要です。
生活リズム 病院で決められた時間起床、消灯します。 独居、認知症の方はとくに睡眠時間、食事時間はさまざまです。
職種間連携 同じ病院内での複数の職種の方との連携でケアを行います。 同じ病院内だけではなく、複数の事業所の多職種の方との連携でケアを行います。もちろん、主治医との連携は必須です。
今まで関わったことのないような牧師さん、民生委員さん、成年後見人の方、ご家族ではない代理人の方など、医療関係者ではない利用者にとって大切な支援者との連携も必要になります。
見て頂くと分かるように、様々な場面で病棟看護師と訪問看護師の視点が違っています。

病院から訪問看護ステーションに転職してきた看護師がケアの壁にぶつかるという事はよく聞きますが、
それもこうした視点の違いによって優先すべきケアが見定められていないことが原因だったりするんです。

訪問看護師ができることは多岐にわたります。
利用者様の主治医やケアマネ―ジャーと相談しながらケアを組み立て、利用者様の生活に即したケアを実践していく点が訪問看護ならではのポイントではないでしょうか。

さて続いては、訪問看護師が出来ることについてもう少し詳しくお話してみようと思います。

訪問看護師にできること

提供するケア項目 具体的な業務内容
健康状態の観察・助言 利用者のバイタルチェック(血圧・体温・呼吸・脈拍など)
・特別な病状についての観察や助言
・利用者やその家族が気づきにくい皮膚の病変の気づき
・利用者の心の状態が健康かどうかの確認
(会話内容、趣味や生きがい、家族・近所との関わり等)
検査・治療促進のための看護
利用者の大半は高齢者=複数の持病を抱えているケースが大半
・薬の種類も多いので服薬状況の把握/必要に応じて助言
・内服カレンダー、内服ボックスへのお薬セット、管理
・受診日の把握、受診前後の支援(受診前に主治医と連携をとるなど)
日常生活の看護 要介護認定を受けている方の外出頻度は少なくなりがち
・生活の楽しみは屋内での趣味、食事に限られるケースが多い
・利用者が希望する自宅での過ごし方を叶えられるように支援
・できていたことができなくなっていないか日常生活内容を把握
リハビリテーション看護 PT・OTが対応することが多いが、訪問看護師が簡単なリハビリを行う場合がある
・体位変換
・状況に応じてADL訓練や悪化防止策
・ベッド/トイレ/車椅子/補聴器など福祉用具の相談
・屋外歩行練習
心のケア 自身の病気について不安を抱えている利用者の話に傾聴
・リラックスできるようにしたり、生活リズムを整える支援
・精神状態の把握
認知症ケア 認知症の方の事故防止、コミュニケーションのサポート
・家族への認知症ケアに関する相談・支援
・認知症の症状によって環境を検討し多職種と連携をとる
介護者からの相談 介護を行っている家族からの相談対応
・介護負担を軽減するためのアドバイス・多職種連携
※ケアマネジャーがいる場合には、ケアマネジャーと連携
※地域の患者会や家族会などの情報収集
終末期のケア ・本人の希望や家族の理解、主治医の協力で看取りの実施
・痛みに関する緩和ケア
・利用者が亡くなった際の、ご遺体へのエンゼルケア(必要時)
・残された家族の悲しみをくみ取り恢復支援(グリーフケア)
医療処置 主治医からの指示内容を確認の上必要時処置を行います。
・インシュリン注射・点滴・在宅酸素管理・人工呼吸器・膀胱留置カテーテル・ストマ管理
・排便コントロール(摘便・浣腸使用など)
・褥瘡管理・褥瘡評価
療養上のお世話 ・保清・洗髪・入浴介助・食事介助
いかがでしたでしょうか。
項目も多く細かいため、なんだか利用者さんを把握することが難しそうだな、なんて不安に思われる方もいるかもしれません。
病棟看護師としての経験が長い方でも環境、言動、状況から推測して判断することが初めは難しいと感じるかもしれません。

ですが、実際に訪問看護師として就業した方のお話を聞くと、難しいと感じると同時に「病棟ではここまで患者さんを理解しようと思えていなかった」とお話してくださる方が多くいます。
そんなお声を聞けるとき、その看護師さんはとても笑顔です。

訪問看護の醍醐味

相手を知ること、一緒になって考え解決できるように努めることは看護師としてとてもやりがいと達成感を持てることだと思います。
ケアの方法についてもその方の生活、状況、お気持ちに合わせて変更していきます。

ひとりで悩み、考えるのではなく、生涯支えていく気持ちで寄り添い続け、チームでその方を支えていくお仕事です。
一緒に頑張る仲間とも絆を深めて仕事ができます。

訪問看護は看護の基本である「寄り添い」を全力で取り組めるというところが一番の魅力だと思います。
ぜひたくさんの方に訪問看護を知ってもらい、在宅に携わる看護師さんが増えていってもらえたらいいなと思います。
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