医療介護のスタッフとラポール(信頼関係)を築くには?|訪問看護ステーションの転職&見学 求人情報サイト「VISIT」

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こんにちは!ぱれっと訪問看護リハビリステーションの甲斐です!
今日は訪問看護を提供する看護師が、ご利用者やご家族、その他のヘルパーやリハビリスタッフ、ケアマネジャーなど連携する医療介護スタッフとラポールを築くにはどうしたらいいか、をテーマに話していきたいと思います。
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インタビュアー

ライター 甲斐 博之
大学卒業後、食品会社で勤務し、知人の紹介により訪問看護ステーション、在宅医療のクリニックを運営する法人に入社。看護師を中心とした医療介護職の人材紹介業務の立ち上げに関わり、同時に法人の採用や広報を担当する。訪問看護との関りが多く、その中で患者さま、看護師それぞれの立場でお役に立てないかと思い訪問看護ステーションの求人に特化した「VISIT」を立ち上げる。
ラポールってなに?
そもそも、ラポールって何?というところから話していきますと、ラポール(rapport)はフランス語で「架け橋」の意味です。
一般的に「親密な関係」や「信頼し合っている関係」を差します。
よく営業マンが「お客様とラポールを築く」なんていう風に使われます。
しかし、実はラポールの本来の意味は「精神感応」つまり、経験や理屈によって形成するものではなく、生理的な感覚に近いと考えた方がいいです。

なぜラポールを築く必要があるのか?
医療・福祉など患者様と接するお仕事の場合は基本的にラポールを築くのは不可欠だと思います。
うまくラポールが築けないと、ちょっとした手違いやミスで相手に責められたりと、クレームにつながりやすくなったりします。
実は訪問看護の場合、ラポールの重要性が病院やクリニック勤務の場合と比べて、より重要になってきます。

というのも、訪問看護師はご利用者様の生活に密着して看護を行うので、支援者としてかかりつけの医師や保健師、ケアマネジャー、ヘルパー、ボランティアなど他の職種と連携する必要があるからです。
また、訪問看護師として成長してくると、ご利用者の地域ネットワーク内の病院や保健所、自治体、民生委員、町内会などの他機関に必要に応じて働きかける必要が出てきます。
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※参考:東京都訪問看護支援検討委員会「訪問看護OJTマニュアル」
みなさん、ラポールの重要性は理解できましたでしょうか?
訪問看護の現場でも、ご利用者様やご家族様を支援するにあたって、ラポール形成は重要なスキルとなってきます。
私のステーションでも、新しく入ってきた看護師が「先輩看護師のコミュニケーション能力が高い」と驚くのですが、訪問の現場でコミュニケーションを通じてラポール形成をしている様子を目の当たりにして驚いているのだと思います。
それほどまでに、実際の現場では、より高度なラポール形成テクニックが求められるのです。
訪問看護によって目的を果たせるかどうかは、ラポール形成の度合いによるところが大きいでしょう。
ラポールがしっかりと築けていなければ、ご利用者やご家族は安心して感情を見せることができません。
ラポール作りに必要なものは?
では、実際にラポール形成にはどんな要素が必要となるかお話ししたいと思います。

純粋性…相手のことを純粋に知りたいと思うか、支援したいと思うかといったスタンスの部分です。
受容的態度…相手を否定したりコントロールしようとせず、ありのままの相手を受け容れる態度です。
共感的理解…相手の感情を一緒に感じる姿勢です。

平たく言うと、ありのままの相手を純粋に支援したいと思い、相手の感情を味わい、相手の身になって考えることができる想像力といったものが訪問看護師には求められます。
ラポール作りのためのテクニック
では、具体的にラポール形成を効果的に行うためのテクニックをご紹介します。
まず、ラポール形成の流れとして下記のようになります。

ペーシング → ラポール形成 → リーディング

リーディングというのは、ケアのゴールに向かって話をリードしやすくすることです。ラポール形成の目的とも言えます。

まず、ラポール形成のベースとなるのが、「ペーシング」という考え方です。
ペーシングとは、相手の言語、非言語の状態に合わせていくことです。
ご利用者やご家族と初対面の際、この流れをイメージしてコミュニケーションをとるようにすると信頼関係を築きやすいと思います。

ペーシングの前提にあるのが、「キャリブレーション」、つまり相手を観察することです。
たとえば、相手が「はい」と元気よく返事をしていたとしても目が笑っていなかったり、声に覇気がなかったりなど、言っていることと態度がかみ合っていない、というのは日常のコミュニケーションでもよくありますよね。

相手を観察する際には、具体的にこんなところを観察するといいと思います。
相手の表情、姿勢や仕草、足の組み方、呼吸のリズム、相手の話し方について、どんなパターンで情報を処理しているか、という相手の言語、非言語についての情報です。
相手を観察するからこそ、効果的なペーシングができ、ラポール形成がしやすくなるという認識でいてください。
ペーシングのテクニック
次に、ペーシングの具体的な方法についてご紹介します。

一つ目は「ミラーリング」についてです。
ミラーリングとは、相手の姿勢や仕草、静止している時の手足の位置、また呼吸など、見える「視覚情報」をまさに鏡のように合わせていくというやり方です。
口角や目の開き具合、まばたき、顔と身体の前後左右の傾きや、足を開いているか閉じているか、呼吸は胸でしているかお腹でしているか、呼吸のリズムといったところを合わせていきます。

二つ目は、「マッチング」です。
マッチングとは、声の出し方や話し方に関するペーシングのことで、具体的には声のトーンやテンポ、ボリューム、リズムに合わせるやり方です。
あいづちの深さも相手のトーンに合わせて変えていくと、より相手に合わせることができます。
相手が出している雰囲気やエネルギーに合わせていくのもマッチングです。
電話口だけでの対応ですと、相手の声の調子を意識して話すのは、あなたの話を聞いてもらいやすくするために重要なテクニックです。

三つめは、「バックトラッキング」、いわゆるオウム返しと呼ばれる聴き方のテクニックです。
コミュニケーションスキルの一つとして「傾聴力」とも言われます。

たとえばですが、

相手「こないだ、久しぶりに近所の公園まで歩いてきたんだ!」
あなた「久しぶりに近所の公園まで歩いたんですね!」

のように、相手が言った言葉をそのまま使うということです。
この際、うなずきやあいづちとあわせて繰り返しながら、相手の心に問いかける間をつくることです。
相手の使った言葉で、感情を表すワード(形容詞に加え、意味や価値を表す表現)であることを理解しながら、言い換えをしないことがポイントです。
なんとなく同じようなことを言っていても、使っている言葉が違うだけで、「ちょっと言いたいことと違うんだよな」と相手に違和感を感じさせてしまうことになりますので注意してください。

相手の言葉を繰り返す以外にも、

<事実を繰り返す、相手の気持ちや感情を繰り返す、相手の言ったことを要約する>といったことも、相手に対して、

「あなたのことを純粋に知りたい」
「あなたのことを理解したい」
「あなたのことを知ろうとしている」

ということを相手の無意識に伝えるテクニックでもあります。

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本日のまとめ
まとめとなりますが、ここまで、ラポールの重要性についてと、ラポール形成の流れと前提について、形成のためのテクニックについてお伝えしてきました。
実際に、ラポール形成の前提であるペーシングには「キャリブレーション」(相手を観察すること)が必要ということ、ペーシングの具体的なやり方として3つ、「ミラーリング」(相手に合わせたしぐさをすること)や、「マッチング」(相手のトーンに合わせて応答すること)、「バックトラッキング」(相手が発した言葉を繰り返すこと)についてお話してきました。
いきなり複数のことをやろうとすると頭の中で混乱してしまうので、使いこなせるようになるまでは一つひとつ慣れていくようにした方がいいと思います。

以上のスキルを用いて、訪問看護の現場で、ご利用者とのラポールを築いていくヒントとなればうれしいです。
≫VISITでは、訪問看護ステーションの求人情報やお役立ちコラムを随時更新中です!≪

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