扶養範囲内で勤める。段階別一番お得な働き方は!?|訪問看護ステーションの転職&見学 求人情報サイト「VISIT」

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こんにちは!VISITの甲斐です。
求職者の方とお話ししていると、「夫の扶養内で働きたい」ということを伺います。
みなさんもよく「103万」とか「130万」とか金額を聞くことはあると思いますが、今回は、実際いくらまで働くのがお得なのかについてお伝えできればと思います。
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インタビュアー

ライター 甲斐 博之
大学卒業後、食品会社で勤務し、知人の紹介により訪問看護ステーション、在宅医療のクリニックを運営する法人に入社。看護師を中心とした医療介護職の人材紹介業務の立ち上げに関わり、同時に法人の採用や広報を担当する。訪問看護との関りが多く、その中で患者さま、看護師それぞれの立場でお役に立てないかと思い訪問看護ステーションの求人に特化した「VISIT」を立ち上げる。

今更聞けない扶養の仕組み

まず、扶養の意味は、「税制上の意味」と「社会保険上の意味」の2通りあります。
おそらく皆さんがよく気にされるのは、「社会保険上」の方だと思います。
つまり、夫(もしくは妻)の扶養から抜けて、自分で健康保険や厚生年金を払う必要がある、ということです。
下の図は、それぞれの扶養を超える金額と条件を図で表したものです。
社会保険上の扶養
※交通費、その他手当も含む
税制上の扶養
※交通費は含まない
100万円の壁 住民税が発生
※自治体によって異なる
103万円の壁 所得税が発生
106万円の壁 下記の条件に全て該当する場合は、自身の勤務先で社会保険に加入する必要がある
・週の労働時間、月の勤務日数が常勤雇用者の3/4を超える
・月収88000円以上
・勤務先の従業員数が501人以上
・週の所定労働時間が20時間以上
・雇用期間が1年以上の予定
※学生は除外
130万円の壁 130万円を超えると、夫の社会保険から外れる
※従業員数や勤務日数、時間などの条件も合わせて判断される
150万円の壁
(2017年以前は105万円)
配偶者特別控除の満額(38万円)が受けられる上限のライン
※夫の年収額が1120万円以内の場合
210万円の壁
(2017年以前は141万円)
配偶者特別控除が受けられる上限
※210万までは夫の年収と妻の収入によって控除額は段階的に減る
130万を超えると、夫の扶養から抜けて自身で社会保険に加入する必要がありますが、あくまでも個人的な意見ですが、扶養を超えて働くのであれば、最低でも年収200万以上、できたら250万〜300万はないと働くのはモチベーションが上がらないかなと思います。特に年収130万〜180万はNGといっても過言ではありません。
これは、あくまでも目先の手取り額の観点でしか見ていません。扶養を抜けることによって将来的に増えるであろう年金の手取り額であったり、働くことによって得られる精神面でのやりがいなど、実際は心身の健康やキャリアも含め全体的に考えた方がいいと思います。

では、なぜ私がそう思うのか、具体的にお話ししていきますね。

少し詳しくお金のお話

まず、われわれの毎月の給与から下記の税金が引かれています。
・社会保険料(健康保険料+厚生年金保険料)
・住民税
・所得税
・雇用保険料

よく求職者の方から聞く話ですが、「転職して初めて給与をもらったら、思っていた給与額より全然低くて驚いた」というのは、上記の税金を考慮していないからなんですね。

実際、おおまかな計算ではありますが、年収300万円台まで額面給与のおよそ8割が手取り額だと思ってもらえたらいいです。
つまり、年収300万の場合、手取りは約240万円となります。

たとえばですが、東京都で40歳以上の方が時給1500円で働く場合で計算します。
月86時間勤務すると【月収13万→年収156万】となりますが、
その場合の手取り額は約127万となります。
実質、月に106000円働くのと同じ手取り額になります。
つまり、月に16時間長く働いたにもかかわらず、手に入る給与は同じということです。
よく聞く年収130万円の壁の場合は月収108333円以内とありますので、実際は14時間多く働いているのにもらえる金額は少なくなるという矛盾が発生します。

月100時間勤務すると【月収15万→年収180万】となりますが、
その場合の手取り額は約145万となります。
実質、月に120833円働くのと同じ手取り額になります。
年収130万円の壁よりは月に12500円ほど手取りは増えますが、勤務時間でいうと年収130万円のときより月に28時間長く働いて12500円しか増えないとなると、気持ち的にモチベーションは上がりませんね。

次に、月120時間勤務した場合、【月収18万→年収216万】となりますが、その場合の手取り額は約173万となります。
実質、月に144000円働くのと同じ手取り額になります。
年収130万円の壁と比べますと、月に48時間多く働いて35000円稼ぐことになります。
年間で見ますと43万円増えるわけですから、家計的にもかなり助かる感じはありますよね。

このような計算から、個人的には年収200万以上を目指さないのであれば、130万円以内に抑えておいた方がいいと思います。扶養を抜けるからには最低でも年収200万以上、できれば250〜300万は稼がないと割に合わない感じがしてしまうと思いました。

まとめ

看護師やPT/OT/STなどリハビリ職の方は時給が高いケースが多いので、扶養から外れたくない方は気を付けて計算してみてください。
ご参考までに、今回税金のことで参考にしたサイトを記載しておきますね。

社会保険料の税率については都道府県ごとに異なるので、こちらを参考にしてください。
協会けんぽ

それぞれの税金の計算を簡単にできるサイトもご案内します。
▼所得税と住民税はこちらから
所得税・住民税簡易計算機

▼雇用保険はこちらから
keisan 生活や実務に役立つ計算サイト

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