訪問看護師の独立|訪問看護ステーションの転職&見学 求人情報サイト「VISIT」

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こんにちは!VISITの甲斐です。
こちらのコラムを読まれている方の中でも、特に看護師として将来独立したいという方、もしくは訪問になんとなく興味がある方さまざまだと思いますが、今回は将来起業を考えている方に読んでいただきたい内容です。職種柄、男性が少ない中、特に男性看護師の方は起業を目指されている方も少なくないと思います。実際、看護師が訪問看護ステーションを起業するケースは多々あります。こちらのコラムでは、なぜ訪問看護で起業する看護師が多いのか、また、訪問看護ステーションを運営するときに大切なことは何かについてお伝えいたします。起業に興味のない方も、ステーションで働かれている方は、今いる場所でどうしたらもっと楽しく働けるかという視点で読んでみてください。

PROFILE

インタビュアー

ライター 甲斐 博之
大学卒業後、食品会社で勤務し、知人の紹介により訪問看護ステーション、在宅医療のクリニックを運営する法人に入社。看護師を中心とした医療介護職の人材紹介業務の立ち上げに関わり、同時に法人の採用や広報を担当する。訪問看護との関りが多く、その中で患者さま、看護師それぞれの立場でお役に立てないかと思い訪問看護ステーションの求人に特化した「VISIT」を立ち上げる。

なぜ訪問看護で起業する看護師が多いのか?

まず前提として、起業するためには以下の条件があります。

・法人登記
・事務所として物件の手配
・「看護師の常勤換算で2.5人以上」の人員配置

こうしてみていくと、人がいれば起業しやすいというのはあります。
そもそも、訪問看護の経営者になぜ起業しようと思ったかについて聞いてみると、一番多いのは「自分の看護観に基づいた看護を提供していきたい」からという理由です。
実際に訪問看護で働いてみて、管理者や会社の方針と方針が違った、というのはよくある話ですよね。大きな組織と違い、小規模な組織では経営者と話し合って意見が合わなければ、自分が会社に合わせるか、辞めるかしかありません。周りの看護師にも聞くと、前職の退職理由として一番大きいのは経営者との方針の違いというのはよくあるみたいです。

なので、看護師として、今後自分がどういった看護を提供していきたいか、自分の看護のゴールがぶれないように考えることが大事です。これは、起業して何か大事な決断を迫られた時にも基準になるところです。

次に、自分のスタイルに合った生活を送りたい、といったニーズです。女性が8割を占める医療介護業界ですと、子育てや親の介護などライフステージに合わせた柔軟な働き方をしたい方は多いと思います。また、男性であれば年収600万円以上は稼ぎたいなどなど人それぞれニーズが異なります。自分が経営者になるということは、働き方についても自分で選択でき、かつ周りにいるスタッフにもそういった働き方の選択肢を提供することができるのです。

シンプルに言うと、「自分にとって大切なこと(看護観やライフスタイル)を大事にできること」、これが起業する最大のニーズです。
次に、いざ起業したはいいものの、一年ももたずに閉鎖してしまった、というのは決して珍しくはありません。自身の人脈を活かし、順調に頭数をそろえられたとしても、定着率を上げるには従業員エンゲージメントを高めることが重要になってきます。

エンゲージメントを高めるために必要なことは?

そこで、スタッフがエンゲージメントの高い状態で働くようにするために大事な要素として、「働きやすい環境であること」「仕事へのやりがいがあること」「組織のビジョンに共感できること」の3つが挙げられます。
これらを実現するために、具体的にどのような解決策があるかご紹介します。あくまでも一例ですので、みなさんも自分の組織には何ができそうか、何をやってみたいか考えてみてください。

◎働きやすい環境づくり
・ユニークな福利厚生(会社からお金を支給して連休を取得して家族で旅行に行ってもらう)
・人間関係構築のため、定期的に全員集合でランチをとる
・リモートワークを可能にする

◎仕事へのやりがい
・お客様からの声をHPに載せる(社会に認知度を高める効果も)
・普段あまり交流しないスタッフ同士で1on1をする
・メイン業務以外でもスタッフのいいところを称賛するため表彰会を行う

◎組織のビジョンに共感できる
・社員が増えたら定期的に組織のミッションに向けてのバリュー(ミッションを実現するための自分たちの提供価値)やビジョン(目指す方向性)を社員合宿で一緒に考える
・組織のカルチャーに合った行動をした人を称賛する(システム上でサンクスを送ったり)
・定期的に経営者の考えを週報に書き、スタッフ全員に配る

起業をするときに大事にしたいこと

訪問看護ステーションでは管理者を配置するのが一番のハードルになるため、看護師が代表を務めているケースは珍しくないですが、運営に必要な最低人員がいればステーションの経営がうまくいくわけではないのです。
起業を考える際に気を付けてほしいことは、起業するということは、経営者として会社を存続させることが命題になりますので、従業員であった頃の専門職とは別の経営者としてのスキルも養う必要があるということです。
訪問看護は地域のご利用者をはじめ、連携する医療機関や介護施設、地域包括などさまざまな関係者との連携が必要です。また、同じエリアでも競合となるステーションが多くいますので、他のステーションと差別化をはかるためにも、以下の3点を考えてみる必要があります。

1.自分のステーションで提供できること(Can)
2.自分のステーションが提供するべきこと(Must)
3.自分のステーションがやっていきたいこと(Will)

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3つの項目の重なるところが、ステーションとして目指していくべきところです。ただし、これは難しいところですが、これらは決して経営者もしくは管理者が一人で考えるべきことではありません。ステーションを構成しているスタッフ全員、一人ひとりの声に耳を傾け、決めていくことが大事です。優秀でリーダーシップのある経営者ほど、スタッフの話を聞かず、独断で決定していることはよくあります。訪問看護ステーションに限らず、民間企業でもワンマン経営の組織に多いですが、上司に話を聞いてもらえないことから上司との信頼関係がつくれず、離職に至るケースはよくあります。規模が小さければ小さいほど、スタッフも風通しの良さを求めている傾向が強いので、自分の声を聴いてもらえないことにより不満を抱くようになります。

まとめ

まとめますと、いざ訪問看護を運営するときに気を付けなければならないことは、経営者自身がスタッフの意見を取り入れて運営していくという意志を持っていることと、末端のスタッフの本音まで吸い上げることができるような体制を作ることです。

その体制ができて初めて、スタッフ一人ひとりが働きたいと思える組織を作る土台ができたことになると思います。上述しましたエンゲージメントを高めるための例についても、組織を構成するスタッフによって、価値観が変わりますので、まずはスタッフの大事にしていることを知るところから始めてみてください。
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